私の考えていること  ポリシー  プロフィール  市議会報告
 Top Page  ちとしNEWS  後援会のご案内  FPコーナー  ご意見箱
 

市議会報告


平成15年12月定例会報告
Date: 2003-12-04

 平成15年12月定例会は11月26日に招集告示され、12月3日より16日までの会期で開催されました。本定例会では三つの大きな議案がありました。一つは危機的状況にある松戸市財政に対する「行財政改革計画」案について、二つ目は松戸市版「教育改革」案について、そして三つ目には「松戸市安全で快適なまちづくり条例」の制定についての三つの案件であります。
「行財政改革計画」案につきましては、第2次実施計画の現状におきましても、平成15年度〜19年度の5年間で約216億円の一般財源不足が生じ、15年度の再推計では総額約229億円の財源不足が確定されることになり、この財源不足を解消することが市にとって最重要課題として認識されております。また国庫補助金や負担金の廃止、縮減、税源委譲、地方交付税制度見直しなどのいわゆる「三位一体の改革」の推進や市税収入の減少など、松戸市を取り巻く環境はますます厳しくなっているのが現状です。本市では役所全体の機能の最適化や自己改革を図るため「行財政改革専門家会議」を設置し、それを基軸として財源不足の解消と構造的転換を実行するために「松戸市行財政改革計画」案を作成しました。計画では財源不足を解消する「短期的な改革」として、今後4年間で「事業の再構築」の手法で約111億円を、「総人件費の抑制」の項目で約47億円を、「財政調整機能の発揮」という項目で約71億円、合計で229億円の削減を実施するとしています。特に「財政調整機能の発揮」については、財政調整基金約45億円、土地開発基金約20億円を全額取り崩しても実行するという「背水の陣」を引くと明言しています。229億円の削減策のなかで、唯一数字的裏づけがあるのがこの「財政調整機能の発揮」であり、うがった考え方をすると、他の削減策である「事業の再構築」「総人件費の抑制」策が机上の空論になりかねないとの不安が残ります。残り3分の2の158億円の削減が確実に実行されることを注視していくことが必要であると考えております。また「短期的な改革」に引き続いて計画されている「中、長期的改革」についても的確に実行されるように見守っていきたいと思います。
「松戸市教育改革」案につきましては、市民全体の大きな反響があり、特に教育資源有効活用(適正規模適正配置)いわゆる小、中学校の統廃合についてはその当該地区である学校関係者や保護者の皆様から、実施があまりにも拙速であるとの批判が教育委員会に対し噴出する事態となりました。我々議員への報告も9月22日の全員協議会での説明会が初めてであり、その際質問が認められなかったことへの不満や説明不足の感は否めませんでした。その結果12月定例会の一般質問では、18人の議員がこの教育改革を取り上げ教育委員会への質問を実施することになったのです。しかし、その論議が事務手続き上の不手際や時間的余裕のなさ、説明責任の所在などに終始することになり、本来の教育改革に対する理念や全体構造への前向きな話し合いがおろそかになってしまったことは、大変残念なことであると思います。
松戸市教育改革案は平成15年2月に報告がなされた「松戸市教育改革市民懇話会」の最終答申を参考に、松戸市生涯学習基本計画、松戸市教育改革アクションプラン、松戸市小、中学校教育資源有効活用(適正規模適正配置)実施計画の三本柱を中心に、これからの松戸市の教育を考えていこうとするもので、内容的には良く絞り込まれた先進的施策であると考えます。構造上の重要な基盤として、「教育資源の整備」「学区制緩和の推進」「IT環境の充実促進」の3つの基盤を機軸に、基盤上の総合的施策として、学校教育に重点化した「学校づくりを支援するプラン(子どもいきいきアシストプラン)」、家庭、地域や諸教育機関などの連携を中心に社会教育に重点化した「新しい教育連携を創るプラン(リエゾンプラン)」、豊かな心を育むために家庭や地域に対しての活動となる「家庭と地域の教育を支援するプラン(ハートフルプラン)」、学校、家庭、地域それぞれにおいて既成の枠を超えた新しい動きとなる「新しい教育システムを創るプラン(ニューウェーブプラン)」の4つのプランをリンクさせて総合的な施策を実行していこうとするものです。その目指す学校教育の姿として、個性豊かに個の能力を伸ばす教育、特色ある学校づくり、子どもにあった学校選択、説明責任を果たす学校教育姿勢の確立、地域コミュニティーが活きる連携、教員の資質向上のシステムづくりなど、まだまだ荒削りではありますが前向きな内容で構成されていると思います。これらの施策を確実に実行していくためにも、教育委員会や学校関係者は保護者や関係諸団体への説明責任と内容の周知徹底に最高レベルの配慮が必要であると考えます。そして教育委員会におきましては、過渡期であることを勘案して、柔軟な対応と子ども優先の考え方で進めていただくことを強く望みます。
「松戸市安全で快適なまちづくり条例」案につきましては、各種犯罪の多様化と凶悪化、犯罪発生件数の増加など市民生活に重大な影響を与えるような憂慮すべき現状になっており、またポイ捨て、落書きなどの迷惑行為も後を絶たず、見過ごすことができない状況になりつつあります。松戸市においても窃盗犯罪等の多発やタバコのポイ捨てなどゴミの散乱する状態が続いており、市民から多くの意見が市に対し寄せられています。市民生活や次代を担う子どもたちの環境に重大な影響を及ぼしかねない状況に対し、市としてさまざまな施策を実施してきましたが、その効果が十分に得られていないのが実情です。そこで、市、市民、事業者および関係行政機関等がそれぞれの責務を果たすとともに、相互に連携協力して安全で快適に暮らせるまちづくりに取り組み、犯罪被害の発生を防止し、めいわく行為のない、活力と魅力あふれる松戸の実現を目指してこの条例を制定するとあります。本条例では市、市民、事業者、関係行政機関等の責務を明確にし、「防犯」「環境美化」「環境浄化」について一致協力してまちづくりの視点をもって相互連携を図るとしております。そして、各セクションでの責務を具体化し、安全環境の確保の実践、めいわく行為の具体的内容の明確化、生活環境保全や歩行喫煙の禁止などをわかりやすく明示するとともに、それらめいわく行為に対する公表制度や罰則規定も盛り込まれています。しかしながら、このような条令が制定されることは、道徳感の欠如やモラルの低下が原因と考えられ、本来であれば市民全体の倫理問題であり、条例化するようなものではないと思います。また、条例化にともない市民の権利や義務に関すること、プライバシーに関することなどについては十分に配慮されることが大前提であることはいうまでもありません。つきましてはこの条例があまり適用されることなく、市民の自発的な環境浄化が望まれていると思います。

松戸市の抱える大きな問題として、紙敷土地区画整理事業がありますが、本定例会に提出された一般会計補正予算の中に区画整理事業補助金として2900万円(内市負担1300万円)が計上されました。ご承知の通りこの区画整理事業は長期低迷する経済状況をもろに受け、破綻寸前の状態にあります。本来民間の事業であり、公金を民間事業に投入することは許されないことであるとは考えますが、区画整理事業にあたっては松戸市が指導的立場にあることや、東松戸地区の今後のまちづくりについては単に民間の問題だけではなく、松戸市のまちづくりの一環として必要があるものと考えます。また今般区画整理組合において、再減歩を含む金融機関への和解案が提出され、再建計画を策定し実践していく旨が総会にて決定されました。一日も早い解決が望まれますが、これからの33億円といわれている公金投入につきましては慎重な論議が必要であろうと考えます。

注: あくまでも質問、答弁の要旨であり全文掲載でないことをおことわりしておきます。 尚、松戸市のホームページ「市議会会議録」におきましては全文を掲載する予定です。

大井 知敏 12月定例会一般質問要旨   
12月定例会での一般質問は11月28日の通告期限までに29名の議員から通告があり、12月4日から10日までの正味5日間で実施されました。今回の一般質問では先に述べたように、松戸市版教育改革案が大きくクローズアップされ集中して質問されることとなり、合計で18名の議員から教育委員会に対し質問が浴びせられました。教育改革につきましては、特に小中学校の統廃合問題と学校選択性について質問が集中し、激論が交わされましたが、教育問題以外の重要問題があまり論議されずに通過してしまったように感じたのは私だけでしょうか。それにしても教育改革については市民の方々の関心は非常に高く、連日本会議場に入れないほど多勢の傍聴者がお見えになっていました。私自身は教育改革への質問はしませんでしたが、多数の傍聴者の見守る中での質問は初めての経験となりました。以下、今回の私の一般質問要旨をご報告いたします。

1. 松戸市行財政改革計画(案)について
@ 財政調整基金の全額取り崩しについて
A 「事業の再構築」「総人件費の抑制」での158億円削減の具体性について
B 「中、長期的な改革」への取り組み方について
C 第2次実施計画の構造的見直しについて
D 改革を推進するための第3者的評価の取り扱いについて

2. 松戸市におけるリスクマネジメント体制について
@ 行政における各種リスクをどのように把握しているか
A 行政全体のリスク管理はどこが担当しているか
B 全庁的なリスクマネジメント体制の組織があるか
C 今後の行政リスクマネジメント体制について検討されているか
D CRO(最高リスク責任者)の導入についての考えはあるか

1. 答弁者 市長
松戸市の財政状況は危機的な状況にあり、事業の見直しに際し財源的なあいまいさを排除し、改革を一歩たりとも引かないという姿勢を示すためにも、基金の取り崩しは必要である。計画案を約3000事業に数千円の単位から見直し、予算編成へも取り入れるような精査を行い、できる限り数字的裏付けを示すように指示している。またそれに沿った形で「中、長期的な改革」にも取り組みます。実施計画は総合計画の実施部分であり、構造的な転換を図るためには総合計画全体を見直しする必要があるため、今後検討したいとかんがえる。第3者の評価も必要であるとは考えるが、まず行政自らが率先して姿勢を示すことが重要で、改革の範を示さねば行政の信頼性を確保するこができない。

2. 答弁者 総務企画本部長
一昨年発生した一連の不祥事等に対する反省と再発防止への取り組みを契機として、リスクに対する組織的な対応体制の明確化を図るため、各企画管理室に「危機管理に関すること」を加えるとともに「刷新担当者」を任命し配置いたしました。また従前より設置されている助役を座長とする政策調整会議で、各種リスクに対する情報の共有化および総合的な管理体制の強化を図るとともに、併せて情報交換や具体的な対応策等を検討する機関として「刷新担当連絡会議」の設置をしているところです。

再質問と要望事項
「財政調整機能の発揮」で取り崩す予定の財政調整基金と土地開発基金につきまして、本来の性格上定義と取り崩しの正当性についてお伺いする。

「刷新担当」をリスク管理者とするならば、その担当者は本部長に次ぐ人物が担当すべきであり、その上部組織として全庁を横断的にリスク管理する体制が必要でしょう。そして組織を統括するCRO(最高リスク責任者)としては助役が適任であると考えます。また、第三者的見地から行政リスクマネジメントを検証する存在として議会は機能すべきであると思います。

再質問答弁者 財務本部長
基金とは特定の目的のために財産を維持し、資金を積み立てまたは定額の資金を運用するために設けられる資金または財産をいいます。「財政調整基金」は年度間の財源の不均衡を調整することや緊急的な対応を図るためのものです。「土地開発基金」は公用もしくは公共用に供する土地または公共の利益のために取得する必要のある土地をあらかじめ取得するこにより、事業の円滑な執行を図るためのものであり、財源不足を解消するためには活用せざるを得ない状況であると判断します。