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ここ何年かの地方選挙の結果を見ると、何か大きな時代の変換期に差し掛かっていると感じます。特にこの東葛地域においては、その現状が顕著に表れているといえるのではないでしょうか。一昨年に実施された衆議院選挙や今回の知事および県会議員補欠選挙を見ると、長年安定的に続いてきた既成政党への反発や批判が強まり、新興の目新しい政党に期待をかける市民層が増加し、その勢力地図が逆転してきたといえるのではないでしょうか。特に最近の選挙におけるキーワードは「若い」「女性」「民主党」の3つが重きをおかれているようで、3つのうち最低2つを兼ね備えないと当選できないといえます。県議補選におきましては、4つの選挙区で3人が民主党、女性が1人、年代にいたっては20代、から40代までで50歳以上の方は1人もいません。本年50歳になる私としては、嫌―な予感を想像してしまいます。
一方、「政策論」についてはどうだったでしょうか。地方分権、財政再建、安心・安全、経済活性化、福祉、教育など各問題の細部においては、それぞれ候補者によって違いはあるものの、大局的には大きな論戦は見られず、どの候補にも特に目立った公約などがなく、何か霧の中での宝探しのように思いました。肝心な政策論争より「見た目」や「人気」、「雰囲気」に流されてしまう傾向には、ある種戦慄をも感じてしまいます。私が投票所に足を運んだ時、私の前の若い夫婦の会話を偶然聞いてしまったのですが、ご主人が「補欠選挙をやってるなんて知らなかったよ」と、そして奥さんは「うん、私も分からなかったから女の人にしといた」というのです。これが現実とすれば議員はどのような政治活動をし、選挙を戦えばよいのでしょうか。
来年は松戸市でも市長選挙を控えています。その組長選挙に見たこともない「若い」「女性」「民主党」という三種の神器をもった落下傘が降りてきたとき、いわゆる「保守系無所属」「市長与党」に分類されている私たちは、どのような対応をし、政治活動を実践していくべきかは最重要課題であるといわざるを得ません。さらに、その後にはわれわれの市議会議員選挙も待ったなしでやってきます。4年間の議員活動や実績が全く考慮されない選挙となると、選挙への考え方も根本から考え直すことが必要になります。これからの組長選挙には「ローカルマニフェスト」を掲げ、市民との間に直接的な約束をかわし、それに沿った政治活動や改革を推進することが主流になるのは時代の趨勢といえるでしょう。しかし、組長が直接市民と約束をし、そのことを基に行政を動かしていくとすれば、市民の信認を受けている地方議員の役割はなくなってしまう可能性もあります。
いわゆる「保守系」に分類される地方議員は、地元地域の利益代表として、あるいは国会議員、県会議員傘下の下部構成員として、自らの意見とは別の次元での意思決定制限によって左右されることが多かったように思えます。これからの地方議員に求められることは、自らの意思決定による政治信条と政策アピールができなければ、当然のごとく自然淘汰の対象となってしまうでしょう。しかしながら地味な地元優先の政治活動も末端の地方議員にとっては、やらなくてはならない重要事項であること間違いありません。その二面性をいかに克服し、新しい議員活動の形を創造することが生き残りの条件となるような気がします。
いずれにしても、昨今の政治、選挙状況を見るにつけ危機感をつのらせられた地方議員が多かったことは間違いなく、そのうちの一人として深く考えさせられた選挙結果であったといえます。 |